家族や近親者が亡くなると、遺された人は遺品整理をしなければなりません。
しかし、
「思い出の品を片付けるのは気が進まない」
「まだ気持ちの整理がつかずなかなか手を付けられない」
など、遺品整理が辛く作業が進まないという人も多いでしょう。
ここでは、遺品整理が辛い理由について考え、その対策をご紹介します。
遺品整理を行うことが辛くて、なかなか作業が進まず困っているという方はぜひ参考にしてみてください。
目次
遺品整理が辛い理由3つ
故人への気持ちの整理がついていない
遺品整理は、故人への思いが強ければ強いほど、辛く悲しい作業になります。
故人が愛用していたものや個人を思い起こすものをひとつひとつ整理しなくてはならないため、整理をするうちに故人への感情が高まってしまうこともあります。
遺品整理をする中で、故人への気持ちの踏ん切りをつけ、気持ちも整理できるのが理想ですが、必ずしもそれができる人ばかりではありません。
特に遺品整理のはじめのうちは、多くの思い出の品に囲まれ、何から手を付けたらよいのかわからず途方に暮れてしまう人も多いでしょう。
まだ悲しみの気持ちが強いうちは、無理をせず遺品整理よりも気持ちの整理に時間を割いた方がよいでしょう。
思い出の品を捨てるのに罪悪感がある
遺品整理をする中で、どうしてもつきまとうのが思い出の品を処分してしまうという罪悪感です。
「愛用の品を処分してもよいのだろうか」「愛用していた故人にに申し訳ない」と思ってしまう人も少なくありません。
遺品整理の基本となるのは「ものを処分すること」です。
日常生活をするなかで、遺品整理ほど大量のものを処分することはありませんので、罪悪感を抱いてしまうのも無理はありません。
まだ亡くなってから日が浅い場合や、故人と特に近しい間柄であった場合はなおさらです。
こうした罪悪感は遺品整理を進めていくうちに払拭されることが多いですが、思い出の品を処分するのにはどうしても気が進まない、踏ん切りがつかないという人も多いです。
遺品が大量なので作業が進まない
「遺品が大量にあり、何から手を付けたらよいのかわからない」
「大量の遺品を前に気持ちが萎えてしまう」
という人は少なくありません。
特に家具や家電など大型のものを処分する場合は、移動も大変なだけでなく、自治体によって決められた処分方法があり、簡単に処分することができません。
どんなに大切な品々だったとしても、大量に遺品がある場合は自分の生活時間を削って行わなければならず、なかなかはかどらないという場合もあります。
遺品整理を辛い中、進めるための対策2つ
友人や親族など複数人で行う
遺品整理を一人で行うのはとても難しいものです。手間も時間もかかりますし、気持ちの整理も一人で行わなくてはならないからです。
もし可能であれば、友人や親族など複数の人で行いましょう。
複数人で故人の思い出を共有していくうちに、悲しみも薄れ、遺品整理が進むことが多いです。
また、複数人で遺品整理を行うことで形見分けもスムーズに行うことができます。
さまざまな事情で友人や親族が一緒に遺品整理ができない場合、またどうしても悲しみが整理できず遺品整理ができないという場合は、遺品整理の専門業者に依頼するという方法もあります。
まったくの第三者を介すことで、悲しみが整理できることも多く、遺された寂しさもまぎれることがあります。
また、遺品整理のポイントや整理の方法をアドバイスしてくれます。
遠方で同席ができない人のために、作業の様子を確認できるようなサービスを行っている遺品整理業者もあります。
四十九日、一周忌、三回忌など、法事のタイミングで行う
遺品整理は、葬儀の終了後、気持ちが落ち着き心の整理がついた頃が適当です。
目安となる時期は、葬儀後すぐ、故人の死亡手続き完了後、四十九日の法要終了後と言われています。
しかし、葬儀後や死亡手続き後すぐでは、気持ちの整理がつかず遺品整理に手を付けられないという人もいるでしょう。
かといって、いつまでも悲しみに暮れているのは、精神的にも体力的にも非常に辛いものです。
そこで、親族が集まる四十九日や一周忌、三回忌など、法事のタイミングで遺品整理を行ってみてはいかがでしょうか。
時間が経過することで悲しみも落ち着き、親族が集まることで故人の思い出を語り合いながら遺品整理をすれば、より気持ちの整理もつきやすいでしょう。
いつまでも一人で亡き人を思い続けるのは精神的によくありません。
親族が集まる四十九日、一周忌、三回忌などに、遺品整理をしてはいかがでしょうか。
時間の経過が心を穏やかにし、みんなで思い出話を語りながら整理してみると、寂しさもまぎれるかもしれません。
遺品を処分する勇気が出ない!そんなときは写真に残しておこう
故人が愛用していた遺品を目の前に、どうしても処分する勇気が出なくて辛いという人も多いでしょう。
大切な品を手元に置いておきたい気持ちもわかりますが、すべてを保存・保管することは現実的にはとても難しいです。
また、遺品を放置してしまうことで、商品価値が下がり、誰かに譲ったり売ったりできたものが使い物にならなくなってしまうという弊害もあります。
どうしても処分する勇気が出ないものは、写真に撮ってから処分するという方法があります。
家族の思い出が残っているものや、故人が長年愛用していたものは、写真に保存することで形を残しながら実物は処分することができ、いつでも思い出を見返すことができます。
しかし、写真は分類し整理するという余計な手間がかかってしまいます。
遺品整理を進める中で、大量の写真やアルバムが出てきて困ってしまったという人も多くいます。
そんなときに便利なのが、写真をデータ化してCDやSDカードに保存しておく方法です。
パソコンの知識がある人であれば自宅でも簡単に行うことができますし、パソコンが苦手な人であっても、写真店に持ち込むと相談に乗ってくれます。
大事なものが映った写真や思い出の写真だけを厳選し、データ化しておくことで、保存場所を気にすることなく思い出を残すことができます。
さらに、一度データ化してしまえばコピーも簡単なので、親族や友人にデータを分けて故人を偲ぶこともできます。
まとめ
遺品整理の作業が辛い時にできることまとめ
- 遺品整理が辛い理由は人によってさまざま
- 遺品整理が辛いときは、作業の時間を置いたり、ほかの人の助けを借りたりすること
- 捨てる勇気が出ないものは写真に残しておくのがオススメ!
遺品には、そのひとつひとつに故人の生活の跡や思い出が残されています。
遺族にとって、簡単に処分できるものではありません。
しかし、故人への気持ちを整理するためにも、遺品整理は大切な作業です。
故人が大切にしていた品々を適切に処分することは、故人の供養と考えましょう。
遺品整理で困ったときは、遺品整理業者など、第三者やプロの手を借りるのも一つの方法です。
専門知識や技術を持った人たちは、きっと遺品整理が進まず困っているという方の助けになってくれることでしょう。