最近高齢者社会や映画などの影響で、よく遺品整理や生前整理といった言葉を耳にしたことはないでしょうか。
老後や亡くなった後のことを考えている人なら、なおさら聞いたことがあると思います。
でも実際になにをするか、いつするものなのかはわからないと言う人が大半です。
今回は遺品整理と生前整理の違いについて解説していきます。
亡くなった後に残された遺族に負担をかけさせたくない方や、安心して老後を過ごしたい方は参考にしていただければ幸いです。
目次
遺品整理と生前整理の違い
遺品整理と生前整理は、どちらも亡くなった後に残された遺族のために行うことです。
ここからは遺品整理と生前整理についてご紹介していきます。
遺品整理とは?
故人の部屋に残された家具や家電、日用品などを処分したり、価値のある貴金属やブランド物などを整理して、親族などに形見分けをしたりすることです。
故人が住んでいたのが賃貸物件だった場合は契約の解除を行う必要がありますし、持ち家だった場合は取り壊すのか、他人に貸し出すのかまでを考える必要があります。
行う時期について
基本的にはいつ遺品整理を行っても問題ありません。
しかし日常的に暮らしてた部屋には大きな家具や家電などもございますし、思い出深い写真や衣服などの整理を1人もしくは少人数で行うと非常に大変です。
なので葬式や親族が集まる法事の時に遺品整理を行うのがおすすめです。
人数が多いと荷物を運ぶ負担が軽減しますし、みんなで話し合いながら遺品整理を行うことができるので、作業が捗ります。
また故人が賃貸物件に住んでいた場合は、早く部屋を空けないと賃料が毎月発生してしまうので、なるべく早く遺品整理を行いましょう。
生前整理とは?
亡くなった後の遺品整理やトラブルになることが多い相続問題など、残された遺族が困ってしまわないように、身辺整理をしておくことです。
一般的には親族が故人の部屋の遺品整理や相続の手続きを行います。
手間や手続きなどが多く、時間もかかってしまうので親族の負担は非常に多く大変です。
生前整理をしておくことで親族は各種手続きをスムーズに進めることができますし、故人本人から相続の分配方法や考えを知ることができるので、トラブルを避けることができます。
行う時期について
生前整理を始めるのも決まった時期はありません。
早い人だと30代から始める方もいます。
いつから始めたらいいかわからない方は下記を参考にしてみてください。
- 定年退職後
- 70歳になってから
- 配偶者が亡くなったら
結局は誰が主体で行うかが違います!
遺品整理も生前整理もどちらも部屋に残された遺品の整理や相続関係、お金の整理などを遺族のために行いますが、遺品整理は残された遺族のためで、生前整理は本人のためにいます。
亡くなった後なにもしていない状態から遺品整理を行うと、残された遺族は非常に大変です。
整理する遺品の量が多いと整理にかかる時間や費用、労力はすべて遺族の負担となってしまいます。
自分が亡くなった後、残された遺族に迷惑をかけないためにも簡単なことから生前整理を始めていくと良いでしょう。
どちらも遺品整理業者に頼むことが可能です
遺品整理や生前整理を素人だけで行おうとするのは非常に大変です。
大きな家具や家電は運ぶのに最低でも2人以上必要ですし、種類ごとに処分方法が異なるので専門的な知識も必要です。
また故人が所有していたパソコンやスマートフォンの中には、大事な写真や連絡先などが入っている場合が多く、これらはデジタル遺品と言われています。
デジタル遺品は目につきにくいので、知識がないと間違って処分してしまったり、ロックがかかっていると暗証番号がわからなければ確認することもできません。
遺品整理業者は不用品の回収や処分はもちろん、業者によっては扱いに困るデジタル遺品の整理も対応することができます。
また専門業者は遺品整理の知識や経験が豊富で、よくわからない相続のことや亡くなった後に必要な各種手続きの方法なども手助けしてくれますので、非常に便利です。
もちろん生前整理も依頼することができます。
【番外編】福祉整理と老前整理についても説明します!
ここから説明していく福祉整理と老前整理は、どちらも生前に行うことです。
生前整理とは若干内容や意味が違うので、こちらも参考にしていただければ幸いです。
福祉整理とは?
病気や高齢を理由にゴミの片付けができなくなった居住者の、部屋の清掃やゴミの処分、回収などを行うことです。
身体が不住になってくると、足元に溜まったゴミにつまづいて転倒してしまい、骨折する場合や打ち所が悪ければ亡くなってしまう可能性もございます。
また部屋がゴミで溢れかえっている状況のままにしておくと、居住者はトイレやお風呂に入ることができなくなってしまい、部屋内で糞尿するようになってしまうことも。
そうなってしまうと異臭や害虫が発生する原因となり、衛生的にも非常に悪くなってしまいます。
居住者の安全や健康のためにも、福祉整理を業者に依頼しておくと安心です。
行う時期について
福祉整理は下記の時期に行うと良いでしょう。
- 介護施設に入るタイミング
- ゴミ屋敷になっている場合
- 部屋にある汚物のせいで介護に支障が出てきたら
- 入院して家に戻ることがなくなる時
とんでもない量のゴミの処分や部屋内に異臭が染み付いている場合は、素人では対処できません。
手に負えない場合は専門業者に依頼しましょう。
老前整理とは?
生前整理と同様に身体が元気なうちに行うのですが、老前整理は残された遺族のためというよりも、残りの人生を快適に過ごすことを念頭に、不用品などを整理しておくことです。
今までの思い出などを振り返りながら身辺整理や不用品の処分を行うことで、改めて自分の今後の計画が明確になり、充実したセカンドライフを過ごすことができます。
不用品が少なくなることで部屋内での事故を防ぐことができますし、より家賃の低い所に移ることも可能です。
行う時期について
老前整理は身体が元気なうちならいつ始めても大丈夫です。
またいつまでにしなければいけないという明確な時期もありませんので、余裕のある時に少しずつ行うとよいでしょう。
最初は重たい家具や家電の処分から始めると良く、歳を重ねれば重ねるほど処分するのに体力を使うからです。
そのあとは日常生活で使うことのないような、優先順位の低いものから処分していくのがおすすめです。
まとめ
遺品整理と生前整理の違いについて解説していきましたが、お分りいただけましたでしょうか。
遺品整理は残された遺族が行うことで、生前整理は亡くなった後の遺族の負担を軽減したり、相続などのトラブルを避けるために行うものです。
どちらも素人が行うと非常に大変ですし、時間や労力がかかります。
遺品整理業者は知識や経験が豊富で、最適な整理方法や適切な処分方法を実施してくれるので、依頼すると非常に便利です。
遺品整理や生前整理でお困りの方は、一度専門業者に相談してみると良いでしょう!